こんばんは。先生のための働き方コーチ・平田洋典です。GWも佳境となりました。休日ながら、部活動等で出勤される方もいらっしゃると思います。先生方の活動一つ一つが、子どもたちの未来を作ります。ありがとうございます。
さて、今日は組織について述べたいと思います。学校が組織として機能しづらいのはなぜなのか、考えていきたいと思います。
階層化は導入されたが、機能していない
2000年以降、企業の論理が学校現場にも入り始めました。そして、2007年の学校教育法の一部改正で「副校長」「主幹教諭」「指導教諭」が導入されました。教師の職層が増えて、縦の指示系統が固まり始めました。しかし、うまく機能しているとは言い難い現実もあります。その背景と対策について述べます。
階層はそぐわない?
学校が組織であることは間違いありません。しかし、校長、副校長(教頭)以外に主幹教諭、主任教諭、指導教諭などの職層が導入され始めた時、ものすごい反発が起きました。企業であれば、社長、専務、常務、部長、係長と指示系統をはっきりさせるのが当たり前ですが、こと、学校となると、「学校に階層はそぐわない」という意見が充満していました。
しかし、私は、「当たり前のことを当たり前にこなす」先生方がこのような発言を口にしているのを見たことはありません。口にしていたのは、当たり前のこと、すなわち「やるべきこと」すらやらない人たちです。なぜ、反対するのか。そのような職層がなければ、管理職以外の「教諭」間で、仕事を人一倍やる人が必ずいて、それに甘えることができたからです。もし、職層ができてしまうと、上からの指示で「あなたはこれをやってください」と言われるようになるからだと思います。直接聞いたわけではありませんが、かなり的を射ていると我ながら思っています。
実際には、職層ができても、上からの指示で理不尽な量の仕事が課されることはありません。結局は、一部の先生方に負担がのしかかっていることが多いように思います。それは、仕事をやらない者がいるからです。
そもそも、なぜ企業の論理なのか
表向きの理由はさておき、企業の縦の構造が学校に入ってきたのは、やはり指示に従わない教師が一定数いるからです。「教師は平等だ!」と叫ぶのは良いのですが、自身の責任を果たさない者が言うと本末転倒です。学校現場では、管理職は短いスパンで異動するので、管理職よりもその職場のことをよく知っている教師が権威を持つということが起きます。
そうしたら、行政も黙っていません。業績評価まで取り入れてきました。教育現場での業績評価は困難を極めます。個人的には業績評価には反対です。公平にはできません。また、この文書作成が、多忙化に拍車をかけています。しかし、実際に仕事をしない者がいるわけですからね・・・。これ以上、ここでは言えませんね。
さて、管理職に強気に出る教師の話に戻します。その職場での勤続年数が問題なのではありません。たかだか勤続年数のみで、管理職よりも権力を振るうことが問題なのです。結果、教員の異動年限も短くなってしまいました。純粋に、児童生徒のための教育実践を腰を据えて行っていきたい先生方も、6年程度で強制異動です。割を食うのは、結局、子どもたちと真摯に向き合う教師です。
やる気がなくなる
職層が生まれると、困った問題が起きます。縦の指示系統をはっきりさせろ、という行政の意図を管理職が職場に浸透させようとします。そうすると、明らかに教師としての能力が高い人であっても、「教諭」であれば「主任教諭」や「主幹教諭」よりも立場上は下に見られるわけです。分掌主任や学年主任も「教諭」は基本的にはなりません。心ある方たちが、主任教諭、主幹教諭になることを願うばかりです。そうでなければ、実直な先生方はやる気をなくします。
職層は当たり前かもしれない。ただ・・・
職層は、組織である以上当たり前の在り方かもしれません。しかし、問題は、前述したように導入の背景です。また、企業と学校を一様に考えていること。さらに、導入を決めたのは、、学校での教員経験者ではないということです。これは、「アメリカの教育が自由で素晴らしいから、日本でも授業中にジュースくらい飲ませろ」と言っているのと同じレベルです。
日本の先生方は勤勉です。それが、揶揄されるようになってからおかしくなったのではないでしょうか。また職層をはっきりさせたところで、さらに、多忙を極める教育現場・・・。明らかに、てこ入れの場所が異なっていたという証拠ではありませんか?
打開策
文句ばかり言っていても、いけませんね。すみません。打開策はあります。それは、「真っ当な人事を行う」ことです。これに尽きます。「正しいことをするものが偉くなれ」ということです。今の現場では、実直な先生方が、支離滅裂な主幹、管理職に意見を言うと「そんなに言いたいことがあるのなら、あなたが管理職になればいいではないか」と言われることが多いです。ありえないですよね。それ以前に、「ご自身が、職責を全うしてください」って感じです。
当たり前のことを当たり前にこなす先生方が、管理職を目指す職場。そのような職場は、教職員思いの管理職がいるに違いないのでしょうね。