皆さん、こんにちは。先生のための働き方コーチ・平田洋典です。

以前のブログで、「人知れず悩み苦しむ先生へ。あなたは一人ではない」というものを書きました。

「誰も分かってくれない」と悩み苦しんでいる時に、話したこともない同僚が意外と助けてくれるという内容です。

今回は、職場から飛び出して、職場外の理解者について述べていきます。

 

外部機関を頼ることは恥ずかしいことではない

仕事が手に付かない、怒りや悲しみが収まらず苦しいとなった時、外部機関を頼ることは恥ずかしいことではありません。

私も、絶望感に苛まれた時、医師とカウンセラーに頼りました。その話を軸に、外部機関に相談する際に知っておくと良いことをまとめます。

なお、今回は、カウンセラーへの相談に関して述べていきます。

カウンセラーに相談しても解決しない?

私は、断続的に3度のうつを経験しています。

最初は薬も飲みました。それで、一時的にバランスをとることができたので。

しかし、最終的に、薬ではうつから抜け出すことは難しいということを学び知り、症状が落ち着いたら、抗うつ剤を断ちました(私は、抗うつ剤等を全否定する立場ではありません)。

そして、「心の在り方」を変えることが辛い状況から脱するために不可欠だと考え、カウンセリングを受けることにしました。

産業カウンセラー、臨床心理士、民間のカウンセラー・・・、結果的に、私は13人にお世話になりました。

なぜか。

13人目に出会うまでは、効果がなかったからです。

先生方は、「カウンセリングマインド」、「傾聴」という語句を教職課程の中で学ばれていますし、現職としての研修でも学ばれていると思います。

私もそうでした。

よって、カウンセラーの方が傾聴して頷くのみ、そして終わり、というカウンセリングでは、何の効果もなかったのです。

「ん?カウンセリングは?」といった感じで、(おおよそ)60分が過ぎるということがほとんどでした。

遠くは京都まで行きましたが、そのカウンセラーは、聴いているふりをして寝ていました・・・。

そして、「俺は職場でも、職場外でも分かってもらえないのか・・・」と絶望した日々が続きました。

そんな時、13人目のカウンセラーMさんと出会いました。

相談には「解決策」もあると良い

Mさんのカウンセリングは1回180分でした。

傾聴 → 質問 → 心理療法・解決策提示

となっており、納得感が得られる内容でした。

それまでなかった手法に感動した私は、定期的に通うようになりました。

プロとして、本当に客観的に見ていただき、解決策を示していただいたのが大きかったです。

私は特にその傾向が強かったのですが、職場で理不尽な対応を受けたり長時間労働を局所的に課せられ心身共に疲れ果ててしまうと、「もう自分は教師としてはおしまいだ」と思い込んでしまっていました。

話したことのない同僚が、もしかしたら応援してくれているかもしれないのに。

異動すれば、全く異なる環境の職場があるというのに。

諦めずに訴え続ければ、職場は変わっていくかもしれないのに。

私は限定的な見方をしてしまい、絶望感に支配されていたのです。

そんな私が・・・

変わったのです!

解決策を提示してもらえるとは思ってもいませんでした。

でも、これも思い込みすね。

それまでの12人のカウンセラーだけで、「カウンセリングはこういうものだ」と決めつけていたのです。

深く学びもせず、調べもせずに・・・。

しかし、自己弁護になるのですが、うつや精神的に追い詰められている時は、「何とかしてください」という気持ちになりますよね。

それまでも充分に苦しんだのですから。

さて、解決策には行動が伴います。

それがやはり、効果的なのだと思います。

周囲の力を借りるにしても、何らかの方法で投げかけたり、お願いをしたりします。それも行動です。

そして、最終的に自分が「在りたい」状態になるために、考えて行動することでしか変化は訪れません。

それが、ほんの小さな行動の積み重ねであったとしても、行動し続ける限り、人は変われます。

辛い状況から抜け出せます。

悩みには段階があるし。相談者も複数いて良い

傾聴はカウンセリング、というよりも人間関係の基本です。

よって、傾聴中心、来談者中心療法のカウンセリングも大変重要です。

職場で誰にも聞いてもらえない、という状態であれば、まずは誰かに聞いてもらう・聴いてもらうことが必要ですし、それだけでもかなり楽になることもあります。

ただ、それだけでは、改善・解決できないくらい追い詰められている先生方がいらっしゃることも事実です。

同僚いじめによって、内面を破壊されて、思考することができなくなっている方もいらっしゃいます(だからこそ、いじめは絶対に許されません)。

そのような状態の先生に対しては、「休んでください」と指示を出すことも重要になります。

「どれくらい休むのか」、「その休む期間にやっておいた方がよいことは何か」等々、指示的なカウンセリングであった方が、回復につながりやすくなります。そして、心理療法を施すことで、心の在り方に変化を少しずつ起こしていくのです。

ただし、カウンセリングも教育と同じで、絶対的な回答はないと思います。

対面するクライアントの皆様を見て、より最適な方法をとること。その基本姿勢を忘れずに、一人一人と向き合っていきたいと、私は考えています。

そのためにも、様々な得意分野を持っているカウンセラーの方と繋がって、悩む先生方がどの状態で来られても対応できるようなコミュニティを作っていきたいとも考えています。

それが、カウンセリングによって救われた私の使命の一つであると思います。

先生方、もし「職場に相談相手がいない」、「専門家に頼りたい」と思われたら、カウンセラーも選択肢の一つに入れてみてください^^

先生に合うカウンセラーが必ずいますよ。

私もそう思っていただけるように、今後も研鑽を積んでいきます。