こんにちは。先生のための働き方コーチ・平田洋典です。
働き方改革の動きが学校でも本格化し、進んでいるようです。そこで、現状に対する「先生のための働き方コーチ」としての意見を述べます。
目次
核心をつかないから変わらない
私が一貫して唱えるのは、「核心に触れない限り、根本解決はない」ということです。その核心とは、「一部教師への過重負担の解消」と「無駄な作業の廃止」です。これらを明文化して、本気で解決しない限り、改革などできないと考えます。
実は前からあった「働き方改革」
私が所属していた自治体「T」には、働き方改革が叫ばれる前から「定時退庁日」なるものが存在していました。それは水曜日でした。
水曜日の一定の時間になると、パソコンに「本日は定時退庁日です。・・・」との文字が出て、自動的にシャットダウンされるのです。
これが大迷惑でした。その画面が出たら保存していようがいまいが強制終了されるのです。皆が、「出た!」、「なんだよこれ!」、「無意味なことするな!」の大合唱でした。
もし帰ったとしても積み残し
その表示が合図で帰る同僚はほとんどいませんでした。理由は簡単です。帰ったとしたら、家で仕事をするか翌日以降に持ち越しになるだけだからです。
しかも、USBの持ち込みや個人情報の持ち出しはできませんので職場で終わらせるしかないのです。
もし、今後タイムカードでの勤務管理が進んだとして、「うちの教職員は、ほぼ定時で帰っているから健全」などと考えるのは早いですね。家庭で教材研究などの持ち帰り仕事をしている人もいるだろうからです。
この現状を変えて初めて、「改革」なる言葉は使用できるのではないでしょうか。
もし帰ったとしても休日出勤
副校長先生は音頭をとるべく、定時退庁日は率先して帰るようにしていました(基本的に校長は早く退勤する・・・)。しかし、副校長こそ、この定時退庁日にやられていた張本人でした。最も事務作業が多いのですから・・・。
したがって、水曜日以外のどこかに仕事を持ち越し、より早く来てより遅く帰ることになるわけです。そして、休日出勤をして仕事をするわけです。
これは、副校長以外の先生方も同じでした。
要は、自治体として「教員の働き方を改善しようとしていますよ」というアリバイ作りでしかなかったのです。
トップダウンにしてもやり方がある
なぜ、このようなことになるのか。それは、現場の理不尽な現状を体験していない者が考えて、現場に下ろすからです。現場経験のある指導主事や教育行政の課長クラスの方がいらっしゃるかもしれません。しかし、あくまでも中継役に過ぎません。
上に異を唱えようものなら、何が待っているか・・・。
トップダウン自体が悪いのではなく、誰がどのような目的を持ってどのような内容を下ろすかが吟味されていないことが問題なのではないでしょうか。
諫言を聴く耳を
行政の幹部クラスの皆さんは、私が想像もつかないくらいの努力をされて実績もあるのだと思います。ただ、現場を知る努力をしていただきたい。それも身をもって。また、部下や現場の諫言をしっかりと聴く耳を持っていただきたい。
縦割り行政である限り、上に立つ者の在り方で教育も方向性が決まってしまいます。皆さんの能力を最大限に生かすためにも部下や現場の意見は重要だと、私は考えます。
公務員は全体の奉仕者としての姿勢が求められます。それは中央省庁職員であろうと、地方自治体職員であろうと同じです。
そして教育に関わる者であるならば、市井の各家庭の幸せのために力を尽くす。そして、その大前提となるのは、子どもや保護者に直接関わる教師の心身の安全を守ることではないかと思うのです。
そのためには、身分や立場をこえた議論を行い、「良いものは良い」、「悪いものは悪い」という姿勢が必要になります。
一部の教師への過重負担を無くす
一部教師への過重負担を無くすために必要なのは、「足し算」の考え方です。
以前、ブログでも書いた通り、「やらない」存在を認めずにやるように促すのです。ここに何も言わないことで、心ある先生方の教師人生が終わるという理不尽な事態が起きています。
「組織が回っているから」ということで、いびつな構造に手をつけない組織はパワハラ横行を見過ごしているのと同じではないでしょうか。
無駄な作業をなくす
教員には、全く同じ内容の調査が年に3回も4回も課されることがあります。例えば、情報セキュリティに関する戒めのアンケートです。しかも、時に面談付きで。
必要性は認めます。しかし、やり方に工夫が必要です。リーフレットにまとめて、各教師に配れば良い。その後は、本当の自己責任ではないでしょうか?配布して書かせて面談を行う。これを複数回・・・。
私には、アリバイ作りにしか思えないのです。
確かに不祥事を起こす者もいます。しかし、その度に、「指導」のアリバイ作りの調査を普通の先生方にも課すのは、大人の組織としては違うように思います。
そして、このようなことこそ、「働き方改革」のもと削っていくのが良いと思います!
必要なことは増やす
無駄を無くす一方で、必要なことは増やすことが望まれます。
例えば、「教師による教師いじめ」のアンケート。これを体系化していただきたい。人権侵害がまかり通る現場が数多くあります。
児童生徒に、「いじめは許さない」と指導するのであれば、まずは自分たちが手本を見せるべきではないでしょうか。
いじめは絶対に許されない。
そのための時間を割くことは厭わないような教育現場になることを願います。
それこそが、当たり前のことを当たり前に行う先生方が安心して働ける職場になるという「働き方改革」ではないかと、私は考えています。
まとめ
改革には労力がいります。もし、その改革の方向性が間違っていたら、ずれていたら・・・・
その取り組みは「徒労」に終わってしまいます。
教育が大きな転換期を迎えている今、本質に向き合った改革が進むように、私も外から応援したいと思っています。
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