こんばんは。先生のための働き方コーチ・平田洋典です。今回は、「クレーム」について。年間を通じて、保護者からもしばしば寄せられるかもしれません。そのような時の働き方について考えてみましょう。
目次
「クレーム」かどうかを見極めていくことから始める
そもそも、その保護者からの声は「クレーム」なのか、まずそこを判断します。その後、受け止めること。そして、できることとできないことをはっきりと伝えることが必要になります。
ひとくくりにしない
「また、あの保護者からクレームが来たよ、何なんだよ」と思うこと、ありませんか?ここでのポイントは、「また」という判断です。以前、何らかのクレームを受けていたとします。そして、今回も、強い口調で何かを言われてしまった。そのような時に、最初に「また」と思ってしまうと、自動的に保護者の声は「クレーム」に分類されてしまいます。今回の声は「クレーム」ではなく、「お願い」かもしれません。まずは、ひとくくりにしない冷静さを持ちましょう。
保護者の思いを受け止める
最初に、冷静に判断をすると、その後、保護者の声が「クレーム」であったとしても謙虚に受け止めることができます。クレームは的外れな批判ばかりではありません。明らかに教師側に落ち度がある場合もあります。その場合の「クレーム」は「クレーム」という語句ではなく、「正当な意見」です。その意見を受け止めて、反省をして今後に生かす姿勢が教師としての在り方だと思います。それは、保護者に対する礼儀であるとともに、自己の教師としての成長にもつながります。
できないことはできないと伝える
明らかに的外れな攻撃的な「クレーム」を受けた場合は、まずは主任教諭や管理職に報告することは言うまでもありません。ただ、教師一人一人が理不尽なクレームに対して、毅然と「できません」と言う意識は持っておくのがベターです。もし、そのような意識を持たずにいると、「分かりました。何とかします」という安易な受け答えをしてしまうことになりかねません。そうすると、理不尽なクレームを言う保護者は、さらにつけこんできます。そうなると、もう泥仕合です。他の保護者に対応すべき時間が、理不尽な保護者対応に割かれるのは避けねばなりません。
クレームの内容で対応は変わる
これまで書いてきた通り、クレームか否かで対応は変わります。「クレームか?」と思った時の働き方は、まずは冷静になるということです。そこから、受け止めるべきことは受け止め、おかしな内容については毅然と対応する。このような意識を持てば、日常的に保護者としっかりと向き合っていくことができると思います。
まとめ
教師と保護者は協力する対象です。子どもは学校だけ、家庭だけで育つものではありません。学校でも家庭でも多くのことを学び、心身ともに成長していきます。子どもたちのためにも、教師と保護者の関係作りが円滑に進むことを願っています。