こんにちは。先生のための働き方コーチ・平田洋典です。前回のブログでは、教師がチームになるためには「足し算」の視点が必要だということを述べました。今回も、「足し算」の話です。教師の働き方改革にも、まずは「足し算」の視点を入れてはどうか、という提案です。

まずは、持てるものを活用するという「足し算」をし尽くす

物理的に、「〇〇を無くして、勤務時間を短くしよう」という引き算も、確かに必要になる場合があると思います。しかし、なくそうとしているものに教育的な意義があるのなら、まずは「足し算」でいきませんか?今回挙げる3つの例が、教育が大きな転換期を迎える今、考えるに値する視点の一つになれば幸いです。

「私はやらない」

授業でも、分掌でも、補習でも「私はやらない」ということを平気で言う方はいませんか?その状況が起きた時に、必ず、誰かが被っていますよね?「やらない」と「やれない」は一字違いですが、大違いです。このような前者が、まかり通っているのなら、そこを改善してはどうでしょうか?ここで、成立しているのは、見事な「引き算」です。

管理職は個人の「引き算=わがまま」を許さない姿勢を!

管理職は、「やらない」教師にしっかりと指導をしてください。毒づかれたら、毅然と対応しましょう。その一点をしっかりしてくださるだけで、全国のごく普通の先生方の余計な苦労をかなり軽減できます。「やらない」軍団の存在を見過ごすと、10を見越して、校内人事をしているにも関わらず、8や7、6・・・しか回らない状態になります。

それでも、学校が回っている(ように見える)のはなぜですか?尻ぬぐいをしている教師がいるからですよね。他のこと、例えば、教材研究や家族との時間に使える時間を、良心から尻ぬぐいに使っている方たちがいるのです。悪意が存在する中で、良心に支えられた職場は破綻を迎えるのではないでしょうか。良心を持つ先生方が潰れるという形で。絶対に許されないことです。

「やらない」という人たちが普通にやるだけで、勝手に引いていた分を「足す」だけで、状況は変わってきます。

安全面の問題をクリアするために

組体操など危険が伴うものが、禁止になりつつあります。痛ましい事故が起きたので、仕方ない一面もあると思います。今後、体育的な行事の縮小も進むかもしれませんが、引き算をする前に、「足し算」の視点を練習段階から取り入れていただきたいと思います。

卒業生=地域人材の活用を

安全を確保するために、地域人材を活用してはいかがでしょうか。体育祭の練習は平日だと思います。練習時間に、中学の卒業生である大学生の手伝いを頼むなども一つの方法だと思うのです。3年生、4年生になれば、授業が比較的少なくなります。4月の時間割作成の段階で、協力を要請してはどうでしょうか。

どうしても大人数の生徒の指導となると教師の目が足りなくなりがちです。そこを、まずは卒業生の力も借りて安全に乗り切ってみては?卒業生たちは地域に生きています。たとえ、将来、別の土地で社会生活をしようとも、自分が育った地元への愛は持っている人も多くいるものです。

組体操の万が一の転落対応のためのマット準備や補助など、教師のみではまかないきれない点を手伝ってもらっても良いと思います。また、体育の授業の水泳なども、少数の体育教師の指導の下で行われます。「丘番」に空き時間の先生が入っていることもあります。そこを大学生や、教員採用試験準備中の既卒の人のマンパワーをお借りしても良いように思うのです。

学校教育に関心を持っている人たちのマンパワーを「足し」て、活気ある体育行事や体育の授業をできる限り維持をすることも必要だと、私は考えています。

教育的な意義か教師の生活か

「『子どもたちのため』というのは分かる。ただ、このままいくと、私たちの生活が成り立たない。身も心ももたない」という議論が盛んですね。そこから生まれる引き算。また、かなりずれたタイムカードでの管理。このような二元論で振り子をいずれかの方向に揺らすのではなく、第三の道を探ることも必要ではないでしょうか。

新たな意見という「足し算」

二言論は対立を生みます。最終的にはトップダウンか多数決ということになるのでしょうが、結論がどちらに転んでも辛い思いをする方がいます。よって、特に、部活動の問題など切迫した問題に関しては議論を尽くさねばなりません。その中で、継続か外部委託かという二元論ではなく、第三の意見を出すことが重要なような気がします。

例えば、「前向きに取り組む意思のある教師に指導料を払う希望顧問制にする。その代わり、分掌業務から外す」、「指導は外部委託るが、顧問は最初の数十分と最後の数十分は、複数の部活動を統括する教員が立ち会う」などです。教師の目が入るということは、生徒たちの安心材料になります。何らかの形で教師の目というのは残すのが良いという気がします。

意見という「足し算」をする勇気ある行動

議論の方向性がどちらかに偏るムードが支配する中、このような第三の意見を新たに言うのは勇気がいります。しかし、このような意見を加える「足し算」こそが、組織を活性化させるのと思います。何らかの結論が出て精神的な傷を負う教師がいたとしても、その傷を最小限にとどめるためにも勇気を持って発言する存在が必要です。

会議で発言しても、聞く耳を持たずにパソコン作業に勤しむ同僚もいることでしょう。しかし、新たな意見という「足し算」に踏み切る勇気は、必ず、教師にとっても児童生徒にとっても良い効果を与えると、私は思います。ぜひ、勇気を持って発言していただきたいと思います!

発言しても、周囲は静まり返るかもしれません。しかし、意見が硬直した中の疑問や閃きは、案外同じような内容を考えている人が複数いるものです。その場では動きはなくとも、後々賛同者が現れる可能性は大です!

あるものを最大限に生かす

あるものを最大限に生かす視点を持てば、まだまだ「足し算」はできると思います。校内のみならず校外の人やものに目を配り、「足し算」をし尽くしてみてはいかがでしょうか?

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