こんにちは、先生のための働き方コーチ・平田洋典です。今日は、「部活未亡人」という言葉を取り上げて、男性教師の働き方について述べます。
この「部活未亡人」という言葉は「ブラック学校」、「ブラック部活」という言葉と並んで、私が無くしたいと考える言葉の一つです。
そもそも、本当の「未亡人」の方に失礼だと思います。煽るメディアは、このようなそもそも論などどうでもよいのでしょうが。
目次
事実は認める。ただ、教育現場に丸投げする問題ではない
「部活未亡人」は部活で平日は夜遅く、休日も練習や試合で不在の夫を持つ妻を言い表しています。確かに、奥さんの「うちには亭主はいません」という主張も間違ってはいません。また、職場で改善できる点は改善していく必要があります。
ただ、2点考えることがあると思うのです。この2点を整理していく中で、学校の在り方を一律に非難するだけの姿勢は改める必要があることと、部活動を担当する教員の働き方、在り方について提案していきます。
そこでポイントになるのは、実は夫婦間の「コミュニケーション」なのです。
夫が部活動で多忙になると
休日も休めないのであれば、奥さんの不満が溜まるのは当然かもしれません。「学校はおかしい。部活なんか正規の仕事ではないのに、なぜ、教員がやらないといけないの!学校は間違っている!」という怒りになることもあるでしょう。
そして、その怒りがSNSやインターネットで煽られたら、やはり「自分の言っていることは正しい。学校がおかしいいんだわ。教育委員会に電話してやろう・・・。」とまでなるかもしれません。
そこで、ちょっと待った!で・・・
2点考えてみましょう。
(1)夫が好きで部活動をやっている場合
これは学校の責任でしょうか。理屈を言えば、「部活の存在がなければ、そもそも、夫は部活にいけない」となりますが・・・
(2)同じ状況でも、円満な家庭もある
全く同じ状況の家庭でも、奥さんが学校や行政を批判することがない場合もあります。むしろ、夫を応援している・・・。
ここから見えてくること。
夫婦間のコミュニケーションの問題です。
(1)は、夫は苦しんでいません。よって、この場合は、学校を批判する前に、夫の気持ちを聞く必要があるように思います。
(2)はおそらく、夫婦間のコミュニケーションがとれています。それが理解につながっているケースです。
「休日も部活」の働き方に必要なコミュニケーションとは
これだけ「ブラック部活」という言葉が独り歩きしている状況では、妻の立場からしてみれば矛先は学校にいくのも無理ないかもしれません。
ただし、それはやるべきことをやってからでもよいのではないでしょうか?
まずは、夫婦間の問題として捉えて、気持ちを確認することがあっても良いのかな、と思います。今回の例のように、夫が休日も部活動で家を空ける場合は、夫の方から妻に背景を説明する姿勢があると、その後の展開が早いと思います。
夫からしてみれば、「自分は生徒のために頑張っているのに、妻に働き方を理解されなくて小言を言われて困る」という思いもあるかもしれません。しかし、働き方に関する夫婦間のコミュニケーション不足は、家庭不和にもつながる重要な問題です。教師同士であろうがなかろうが、長時間労働、休日出勤に至っている理由を、夫は説明することが望まれます。
自分がやりたいことに励む夫から妻へ
例えば、前述の(1)のケースで、夫から妻への必要なコミュニケーションは・・・
➀「家族が大事なのは大前提。ただ、部活動の指導を〇〇だから、休日もやっている。自分の意思で」
→
それに対して、すぐに「分かった」となる可能性は低いかもしれません。しかし、夫の考えを知り、自分の気持ちを伝える対象がはっきりすることで、ある種の安心感が生まれるように思います。
➁「休日も試合でなければ、半日で帰ってくる。そして、シーズンオフは、休日は練習を3割程度しか入れない。また、他の顧問にお願いする」
→
「自分だけ」なのは少々違う、と気付く夫
言葉で考えを整理して説明することは、夫婦間でも一種の礼儀なのかぁ、とも思います。また、説明をすると客観的に自分の行動を見つめなおす機会にもなります。
この場合、「自分だけ、好きなことをやらせてもらってるかも・・・」という気付きがあると、その後につながります。
それは、自分がいる時には、奥さんに好きなことをやってもらおう、といったことです。また、日常生活の中で、食器洗いや洗濯ものを畳んだり、風呂掃除をしたり・・・と、自分にもできることは分担ではなくとも進んでやるという行動につながることもあるでしょう。
遊んでいるわけではない
夫は道楽に耽っているわけではありません。趣味に没頭しているわけでもない。
巷では、「部活を私物化している教師」などという物言いもムードで横行します。しかし、そのような教師はごく一部です。(いつか言及できれば、と考えます)
生徒のために、自分ができることをできる方法で提供している。教育者として、生徒の成長に寄与しているわけです。
この点に奥さんが一定の理解を示すためにも、夫の言葉による説明と、行動は必要だろうと思います。
他の家庭と比べずに、自身の家庭に客観的に向き合う
前述の(2)のような家庭を見て、(1)の夫がやりがちなことは、「〇〇先生の家庭は、夫の働き方に理解があるのに、うちは・・・」などと言うことです。
この言い方はタブーです。よその家庭を参考にするのは悪くはありませんが、それを言い逃れのダシに使うのは少々違うように思います。
まず、自分自身が、
➀働き方を変える努力をする。
➁妻に言葉で説明をする。妻の気持ちを聞く。
➂家庭内でできる家事を意識的に増やしていく
まずは、上記の動きを見せることが必要だと思います。繰り返しになりますが、これがコミュニケーションです。
コミュニケーションを円滑に進めるためには、自分とも相手ともしっかりと向き合うことが必要になってきます。そして、その場合、感情ではなく、客観的に状況や心情を把握することが求められます。
例えば・・・
◆「妻が怒っている」、「妻は私の働き方に不満を持っている」・・・
◆「私は、休日も部活動指導をしている」、「私は妻との時間よりも生徒との活動時間が長い」、「私にとって最も大事なのは家庭だ」・・・
以上のように把握ができてこそ、その後のコミュニケーションにつながっていくのだと思います。
まとめ
中には、半強制的に休日も部活動に関わるように圧力をかけらている先生もいらっしゃると思います。そのような場合は、学校側に改善を求めることは当然です。
ただ、今回のように夫が積極的に部活動指導に励んでいる場合は、コミュニケーションをとる良い機会として夫婦の関係を見直すことも必要だと考えます。
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