こんにちは。先生のための働き方コーチ・平田洋典です。今回は、教育現場の「ブラック」の各論、特に「ブラック部活」について述べます。

声を上げているのは誰か?また、苦しい現状の要因は?

「部活動はブラックだ。教師の仕事ではない」と声を上げているのが誰なのか、4つに分けます。また、部活動で苦しむ教師がいる場合の要因も分けて述べていきます。最後に、このような現状での働き方について述べます。

部活動にどのくらい携わっている教師なのか

①ほとんど関わっていない教師:名ばかり顧問
※育児や病気、介護等で事情がある教師は除きます。このような先生方は、御自身の事情が優先されて当然です(優先されずに苦しんでいる先生方がいるという問題もあります。今後、この問題に関しても扱っていきます)
そもそも、「部活動が生徒のためになると考えていない」、「部活動は教師の仕事ではない」と考えている教師です。

②何も考えていない教師
社会の風潮が、「部活叩き」になってきたから、乗っかろうと思っている教師です。理念はありません。

③部活動は教師の生活を滅ぼすと考えている教師
はっきりとした理念をもって、部活動指導が教師に与える弊害を論理的に主張できる教師です。

④部活動指導にしっかり携わった教師
長期間、長時間携わり、経験的に部活動指導の問題を考えて、変化を望んでいる教師です。

主張をどのように受けていくのか

これから教師としての姿勢を固めていく若い先生、他の職業から転職してきた先生、現在の教師としての立場に疑問を持ち始めた先生、管理職の先生、教育委員会の先生、文部科学官僚、保護者・・・・いろいろな立場の方がいらっしゃると思いますが、この後の意見を受け止めていただき、役立てていただければ幸いです。

①の教師の主張への関わり方
「先生は、なぜ、部活動が問題だとかんがえるんですか?」、「職場で部活動指導をしながら、充実した生活を送っている先生はいらっしゃらないんですか?」、「生徒は部活動指導をする先生に対してどのような感情を抱いているのでしょうか」などの質問を投げかけてみてください。この質問に明確な回答が出てこなければ、自分のことしか考えていないということです。

②の教師の主張への関わり方
「なぜ、そのように考えているのか、もう少し詳しく教えてもらってもいいですか?」と聞けば良いです。おそらく答えられません。そうすると、その教師は、自分の考えについて考え直したり、いろいろな意見に触れてみようとする可能性があります。そうなると嬉しいですね。

③の教師の主張への関わり方
正論であることが多いと思います。しっかりと問題意識を持っているので、深く話を聞いてみましょう。その上で、「〇〇先生は教師の部活動指導に肯定的な意見を持っていらっしゃるのですが、今度一緒に話をして、より良い解決策を見出してみませんか。私も勉強したいです」と言ってみましょう。

④の教師の主張への関わり方
この教師の主張を、最もしっかりと聞く必要があります。部活動指導の中で苦しい思いをして、今、疲れ果てているのであれば、まずは労い休んでもらうことが重要です。とにかく、思いを吐き出してもらうこと。その中で、怒りや悲しみなどの感情が出てくると思います。それを管理職に報告して、職場の問題としてとしっかりと提示していきましょう。

要因と解決策は?

④のような教師がいる要因は、2つに大別できます。一つは、学校全体が部活動に力を入れていて、特殊事情がない限りは全教師が部活動に休みなく、取り組まなければならない場合です。この場合は、管理職がしっかりと現状に向き合い、先生方の心身の健康に向き合っていく必要があります。

二つ目は、一部の教師のみが、このように苦しい思いをしている場合です。この場合、他の教師からの協力体制が得られず、孤立し、主顧問のみが部活指導に追われていきます。そして、ついに精神的に参ってしまうという状況。

前者の解決策こそが、全員で声を上げることです。このような状況があるのであれば、管理職と行政が真摯に向き合う必要があります。

後者の解決策は、部活動に関わらない教師を無くすということです。何も、全教師に技術指導をしなさいと言うつもりはありません。「引率のみ」、「会計のみ」、「文書作成のみ」、「渉外のみ」・・・これらだけでも、主顧問の負担減につながります。

また、それらの仕事も大変重要です。全員で部活動に携わっているというのは、「自分にできることをしっかりとやる」ことに他ならないのです。また、自分の担当の仕事以外にも時間がある時には、積極的に練習等に携わっていくことも重要です。

なお、お互いに「お疲れ様です」、「ありがとうございます」といった声かけがあれば、体はきつくても乗り越えるいことができるものです。このように取り組んでいる職場はうまくいきますね。こちらの問題解決が急務です。

重要な働き方は

部活動指導で一部の先生が苦しんでいる職場での働き方は、自分にできることを積極的にこなしていくことです。「だから部活動はブラックだ」と決めつけずに、「ブラック」になっている原因と、自分の立ち位置を振り返り実際に苦しんでいる先生に協力をして、学校を盛り上げていってください。

また、実際に部活動指導で協力が得られずに苦しんでいる先生方、管理職に自分の気持ちを伝えてください。先生方の現状こそ、社会的に認知されることが必要です。そうすることで、学校で起きている教師の働き方の構造的な問題の一端が明らかになっていきます。

セミナー情報

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