こんにちは。先生のための働き方コーチ・平田洋典です。現職の先生方に誇りを持っていただくための活動をすることも、私の使命だと考えております。

さて、先日、プロ野球ですごい記録が誕生しました。中日ドラゴンズの岩瀬仁紀投手が、前人未到の1000試合登板を果たしたのです。主に抑え投手という極限のプレッシャーがかかるポストで責任を果たしてきた岩瀬投手。

その技術のみではなく、体力、そして精神力の強さに感銘を受けました。ストレスで円形脱毛症になりながらも、また、救援に失敗して味方応援団にやじられても、彼は、自身に与えれた責任を果たすことに全てを捧げてきたのでしょう。

記録達成後、元監督の落合博満氏へのインタビューがニュース番組で放送されました。

そこで、記者からの、「岩瀬選手は、なぜ、ここまで強いんでしょうか?」との質問に対して、

落合氏は、

仕事だからじゃないですか。与えられた「役割」をしっかりと果たせるからでしょう。

と淡々と回答していました。それ以外にないでしょ、と言わんばかりに。

至言だと思いました。

そこで、今回は、教師の「役割」について必要な考え方、働き方を述べていきます。

一人で成り立つ学校組織などあり得ない

教師の仕事は授業、担任業務、生徒指導・相談、保護者対応、分掌業務、行事指導、部活動指導、渉外など多岐に渡ります。
これらを他者と協力して進めていきますが、全員が、思い通りの担当になれるわけではありません

思い通りの担当に就けなかった際に、いかに自分の「役割」を意識し肯定的に捉えることができるか。それが、「誇り」を持って仕事ができるかどうかのポイントとなると考えます。

妙なパワーバランスは存在するもの

(特別な事情がなく)
・毎年、担任をしない。
・毎年、授業時数が少ない。
・毎年、補習授業などの担当を持たない。
・絶対に行事の単元責任者はやらない。
・毎年、同じ分掌しかやらない。

このような方は、普通にいます。そのため、本来は適所があるにも関わらず、そこに就けない先生が出てきます。

・進路指導に長けているが、前任者が動かないために進路指導部に入れない。入れたとしても、脅かす存在として冷遇される。

・現代文の指導力が高く、受験国語を超えた生き方に影響を与えるような授業ができるが、古典を持つ教師がおらず、転任者であるが故に古典の授業だけ担当することになる。

・実績、指導力、生徒中心の考え方など、申し分ない力量があるにもかかわらず、前任の外部指導員を重宝する学校の方針で、サッカー部を持たせてもらえない。

・初任者というだけで、他がやりたがらない分掌をやることになり、異動まで抜けることができない。

・3年間持ち上がりの文化が強い学校で、学年で最年少のため、毎年、校外学習の単元責任者を押し付けられてしまう。

等々・・・

初任者が希望の分掌や科目を持てないという点は仕方ありませんが、それを続けさせるという点は問題だと思います。そもそも、組織のため、子どもたちのためにならない。また、その先生の力量形成上、さらに、精神衛生上良くないです。

一人一人が担っている

このような状況下で、心ある先生方がやる気を失い、誇りを失っていく恐れが大きいです、追い打ちをかける、世間のバッシングや保護者からのクレーム。家族からの無理解、など。拍車をかける要因が周囲に渦巻いています。

しかし、はっきり言えることがあります。どのような職場であれ、一人一人の「役割」があってこその組織です。研究発表会で、一人の先生が華々しく発表をしたとします。その先生が学校の代表になったこと、発表したこと、それ以前に発表をまとめたこと、すべて大変かつ重要なことでしょう。

ただ、同様に、当日の受付、音響の準備、司会進行、それ以前に一人一人がテーマに沿った実践を行い「役割」を果たしています。

全教員で研究発表会を成功させたのです。

また、

・1学年団があってこその2学年団。2学年団があってこその3学年団。逆も然りです。

・1組の担任あっての、2組担任です。2組あっての3組担任。自分が特定の学級の担任として児童生徒の前に立つのは、他のクラスの担任がいてくれるからです。

・国語科の教員あっての、数学科の教員です。他の教科の関係も同じです。全ての授業が数学だったら、数学が得意な生徒も食傷気味になることでしょう。

・数学Aの担当教師あってこその、数学Ⅰの担当教師です。日本史Bの担当教師在っての倫理の担当教師です。

・教務部の教師あっての生活指導部教師です。

・・・・

このように、教師一人一人が担う役割があり、その一つ一つが見えないところで有機的に絡むからこそ、学校組織は成り立っているのだと思います。

だからこそ、たとえ圧力を受け、苦手な役割に甘んじていたとしても・・・

先生!あなたの役割は必要なのです。与えられた役割を果たすことは大変立派なことです。そこに誇りを持ってください。

あなたは、意図的に役割を操作する者の分も二重に責任を負っているのです。ここで誇らずにいつ誇るのですか?!あなたは、立派です。与えられたことを当たり前にやっていく。それだけで凄いことです。

組織で与えられた役割に納得がいかなくとも、表面上は何ともないように振る舞う。そして、時には、当たり前のことを当たり前以上にこなす。年度いっぱい、役割を果たす。

このような先生方がいるからこそ、学校の秩序は保たれるのです。だからこそ、誇ってよいのです。目に見えて目立つ研究発表や部活動の成績、成績が向上した生徒の数は、特定の教師の成果ではありません

それぞれの場で役割を果たした全教員の成果なのです。

役割を果たすことが教師としての責任

岩瀬投手は、与えられた役割を果たして前人未到の記録を打ち立てました。中継ぎやクローザーという、どちらかというと目立たない役割です。しかし、責任は重大だった。

先生方の役割も目立たないものかもしれません。しかし、これだけは言えます。

「その役割を果たすからこそ、学校は成立して、子どもたちの成長の場になるのだ」と。責任は重いのです。

他の職業と比べたり、同じ職場の同僚の立場や役割と比べて、落ち込むことがあるかもしれません。しかし、何ら恥ずべき点はありません。

目立たなくとも、小さな役割だろうとも責任は重いのです。その責任を全うするだけでも、あなたは教師としての自分を誇ってよいのです。

先生方一人一人がこの「役割意識」を持った時、その職場はより活性化すると、私は考えます。

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